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相続ブログ

滋賀の専門家が解説!遺産相続における遺言書の効力は?

2019年12月3日

「遺言書の効力ってどれくらいあるのだろう?」
このような疑問をお持ちではないですか。
遺言書に書かれた遺産相続と法的相続、どちらが優先されるのかが分からないという方は多いでしょう。
そこで今回は、遺言書がどれほどの効力を持っているのかを、滋賀の専門家が解説します。

 

□遺言書と法的相続の力関係

遺言書と法的相続はどちらが優先されるのでしょうか。
答えは、遺言書です。
なぜなら、遺言書には、遺族の生活保障の目的があるからです。
しかし、それでは、法的相続で受け取る分よりも少ない額を受け取る遺族の生活が保障されないことになります。
ここで、民法の三大原則の一つ、「私的自治の原則」が効果を発揮します。
つまり、遺産は故人の所有物ですから、故人が遺産の分配比率を自由に決めてよいのです。
ただし、遺族の生活保障の観点から、遺族全員が法的に定められた相続分(遺留分)以上は受け取れるように決める必要があります。

 

□遺言書でできること

遺言書は、以下のような効能を持っています。

*相続人の排除

相続人による被相続人に対しての虐待や暴行などが認められ、その相続人に遺産を渡したくない場合は、その相続人を相続人から除外できます。

*相続分の指定

遺言書では、法律で定められた相続分に関係なく相続の分配比率を決められます。

*相続財産の遺贈

被相続人は、愛人などの第三者に遺産を譲渡(遺贈)できます。

*後見人の指定

残された遺族が未成年かつ親権者が不在となった場合は、第三者を後見人とし、未成年者の財産管理を委ねられます。

 

□遺言書が認められる条件

*決められた方式に則っていること

遺言書は効力が強いからといって、適当に書けばよいというものではないのです。
パソコンで書いたもの、押印がないもの、日付の記載がないものなどは無効になります。

*成年被後見人は条件つきで有効

精神障害などにより、判断力がない成年被後見人は、遺言書を作成できません。
ただし、一時的に正常な思考能力を取り戻す場合は、医師の立ち会いのもとで作成できます。

 

□遺言書の取り扱いについて

遺言書を勝手に開けた場合、効力はなくなりませんが、過料を取られます。
そうならないように、遺言書は勝手に開けず、家庭裁判所に届け出、検認を受けましょう。

 

□まとめ

今回は、遺言書がどれほどの効力を持っているのかを解説しました。
故人は自分の遺産を自由に分配する権利があります。
そのために遺言書があるのです。
遺言書の効力について疑問をお持ちの方は、今回の内容を参考にしてみてはいかがでしょうか。